Simhance は、規格標準や最新仕様に合わせたり、他のチームからモデルを取り込む際、Simulink モデルを自動変換します。Simhance の標準バージョンは、JMAAB 6 ガイドライン違反を即座に検出して修正しますが、弊社 ENSOFT は、最新化やその他のプロジェクトのニーズに合わせて、お客様にカスタムバージョンをご提案させて頂くこともできます。

会社の合併等により他社のモデルを採用する場合など、以前の会社のモデリング標準から、お客様のチームのモデリング標準へと自動的に変換するように Simhance をカスタマイズすることができます。また、ENSOFT は、社内のモデリング標準や一般的な標準のバリエーションに準拠するよう Simhance をカスタマイズすることもできます。Simhance を使用したカスタム変換の詳細については、弊社 ENSOFT までお気軽にお問い合わせください。

Simhance を使用した JMAAB ガイドライン違反の自動修正

Simhance を起動すると、2つのタブを含む画面が表示されます。1つ目のタブには、JMAAB 6.0ガイドラインが表示されます。Simhance に現在実装されているガイドラインは、黒色で表示され、まだ実装されていないガイドラインは、灰色で表示されます。2つ目のタブには、Simhance がサポートする変換が表示されます。どちらのタブでも、左側の列にあるチェックボックスを使用して、ガイドラインや変換項目を有効または無効にできます。

例えば、上の画像の赤い丸で囲まれている項目のように、ce_008は、Product ブロックに接続された Constant ブロックを、Gain ブロックに変換する Gain 変換を示します。 

モデルを選択すると、Simhance は自動的にモデルの JMAAB ガイドライン違反を分析し、違反の数を列に表示します。次に、[モデルエンハンス] ボタンをクリックすることで、モデルをエンハンスできます。

これで、エンハンスされたモデルをツリーで表示できるようになりました。ツールバーボタンを使用するか、右クリックで [全て展開] を選択すると、ツリー全体の詳細を確認できます。

各ノードには、名前の右側に1つ以上のタグがある場合があります。タグには、適用されたガイドラインまたは変換の識別子と、修正カテゴリーを指し示すアイコンが含まれています。
修正カテゴリーには、自動()、インタラクティブ()、手動()があります。

ノードを選択すると、下の属性パネルに、選択したノードに対して変更された属性が一覧表示されます。

ツリーから、個々の変更を表示できます。例えば、ガイドライン db_0142 では、ブロック名は常にモデルの下に配置される必要があると記載されています。行をダブルクリックすることで、Simulink にモデルが表示されます。下のサンプル画像では、Simhance がブロック名をモデルの上部(正しくない位置)からモデルの下部へと変更しているのが分かります。

他の例では、ガイドライン jc_0626 では、外挿法のような Lookup Table のパラメータの一部は 、常に Clip に設定され、UseLastTableValue が on に設定される必要があると記載されています。従って、Simhance はこれらのパラメータを自動的に変更します。

ガイドライン jc_0201 は、命名規則のガイドラインと関係があります。下の画像の属性パネルをご覧ください。元の名前は、AC Control でした。スペースは無効の文字であるため、Simhance はこのサブシステムの名前が無効であることを検出し、アンダースコアを含むように自動的に変更しています。これで、 AC_Control ができました。

Simhance が自動的に修正するガイドラインは、緑色のチェックマークで表示されます。ガイドラインには、レンチアイコンのボタンが表示されるものもあります。これらのガイドラインは、Simhance によって自動的に修正されませんが、Simhance を使用することで、ユーザーは簡単に修正を完了できます。レンチボタンをクリックするだけでダイアログが開き、問題を修正できます。

下図の例では、ガイドラインでも、名前にスペースと括弧が含まれているため無効であると記載されています。

名前の修正後、[名前の変更] ボタンをクリックすると、Simhance は名前を修正します。名前は、Exit_Temp_AC となり、正しく修正されています。

モデル内の全ての要素を表示するには、[モデル全体] を選択できます。それ以外の場合、デフォルトで、Simhance は、ガイドライン違反または変換のあるノードのみを表示できるフォーカスモードを使用します。Simhance には、ガイドラインにアクセスして確認するための便利なボタンも用意されているため、上下の矢印をクリックしていただくだけで、次のガイドラインを確認できます。

Simhance の標準バージョンは、JMAAB 6 ガイドライン違反を即座に検出して修正しますが、弊社 ENSOFT は、最新化やその他のプロジェクトのニーズに合わせて、お客様にカスタムバージョンをご提案させて頂くこともできます。ご不明な点等ございましたら、サポートチームまでお問い合わせください。

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Windows 64-bit

Simhance を起動して使用するには、ライセンスキーが必要です。 ライセンスキーをお持ちでない場合には、Simhance のトライアルライセンスをお申し込みください。なお、本製品の購入をご希望の場合には、ライセンスと価格のページをご覧下さい

Simhance システム要件

Simhanceは、幅広いソフトウェアやハードウェアの設定で作動します。貴社特定の設定における適合性に関しましてご質問等ございましたら、弊社までご連絡下さい。

ソフトウェア

Simhance は、Windows 10 以上に対応しています。Simhance では、モデルの実行や変換に、MATLAB/Simulink は必要ありません。Simhance は、Simulink R2015a から R2021a で作成されたモデルの読み取りと書き込みができます。Simhance は、Simulink と統合して変換を視覚的に確認するのに役立ちます。

最小限 通常 高性能
プロセッサ: Core 2 Duo プロセッサ: Core i5 1.8GHz+ プロセッサ: Core i7 2.6GHz+
メモリ: 4GB メモリ: 8GB メモリ: 16GB+
記憶デバイス: HDD 記憶デバイス: SDD or HDD 記憶デバイス: SDD

ハードウェア